経営資源としての「ISO」について
品質マネジメントシステム更新審査を実施
包括的な適切性と有効性を再評価
審査結果の総合評価(審査員)
今回の審査では、3年間の運営状況を振り返って確認すると共に、摘用規格の規定要求事項の適切性と有効性を再評価しました。
特に、経営環境が厳しい中、組織変更、要員の減少、担当者の変化など、数々の課題をクリアしながら、QMSの定着と維持の確保に努めており、「安定した作業」、「顧客への満足度」の確保と向上のために、品質マニュアルおよび関連文書の整合性と共に、使いやすい内容とすることがきわめて重要となっております。
こうした中で、下記の観点で強み・弱み・課題を要約し記述します。
(1)当該組織におけるQMS展開の強み・特徴
リーダーシップと全員参加
経営者のISO活動に寄せる期待は大きく、特にH23年度「社内標語」に挙げられている『もっといい会社を創ろう』との経営姿勢の下、幹部層も熱心で真面目に取り組む姿勢。経営トップによる“品質重視”“スピーディーな対応”“トラブル発生の経験を生かす展開の徹底(ヒヤリハットを予防展開)によって、各人の品質意識を更に高めることを目指している。
製品実現の展開において
各業務フロー図、「業務マニュアル」、「作業指示書」および「工程管理表」が完備されており、工程で品質を作りこむ姿勢と行動は評価できます。
(2)当該組織のQMS展開の弱み・課題
- 文書管理体系と現場で使用している文書の総点検
- 各部門・部署の役割・分担(責任と権限)の再点検
- マネジメントレビューへのインプット情報工夫
- 不適合製品における対照製品の整備と運用の点検
審査員から、上記のようなコメントを頂き、更新審査(4/20~4/21)が無事終了いたしました。
品質責任者や各部のリーダーが一同に会しての更新審査であり、かなり厳しいコメントを頂きながら、最終的には「素晴らしい現場力をお持ちであり更なる顧客満足への道筋を明確にする為の手立を検討して下さい」とのコメントを頂き、終了させていただきました。
「あなたの会社の発送部」として、正しい発送の概念をマニュアル化させ既に三回の更新審査をクリアさせて頂き、さらに「提案型営業」が充実しつつある中で、“もっといい会社を創ろう”を合言葉に、更なる前進をしていきましょう。
ISO QMS更新審査を終えて
この度の更新審査では、過去3年間の内部監査結果と、審査員から「素晴らしい」と評された作業現場の実態からQMSの定着を実証することができた。
一方、文書管理面では課題が明確となった。この結果を踏まえ、「流れ・繋がり・分かり易さ」の観点から品質マニュアル及び関連文書の総点検を図り、生きた文書管理を実行していきたい。
また、適用除外としてきた「7.3 設計・開発」「7.6 監視機器及び測定機器の管理」についても、企画提案型営業での受注実績や、作業現場での機器による製品検査をとらえ、除外を外すことを検討する等、更なるQMSの進化・深化を目指していきたい。
品質管理責任者 町田倫子