希望の木 高田松原の一本松

「東日本大震災」 多くの爪後を残し・・・復旧復興に未だ明確な道筋が立っていない
 
「希望の木」著者の新井満氏が陸前高田で講演会を開催
 

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その様子をNHKのニュース9で見ながら、画面に食い入るように見させて頂いた 
 
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私は松の木です。
海辺に、一本だけ生えている松の木です。
 
でも、ついこのあいだまでは、沢山の仲間たちと一緒でした。
日本の東北地方、岩手県は陸前高田市。太平洋に面した海岸には
それは見事な緑の松林が、弓形につづいていました。
その名も、“高田松原”。
松の木の本数は、七万本。
植林が始まったのは、今から350年も昔、江戸時代初期の事でした。
そんな松林が、今ではどこにも見当たらないのです。
この世からあとかたもなく消えてしまったのです。
 
私一人だけを残して・・・。
                           
                           「おーい !」
                           「だれかいませんかー!」
                           「父さーん!」
                           「母さーん!」
 
兄さんや姉さんたち・・・。多くの友人や知人たち・・・。あなたたちはいったいどこへ
行ってしまったのですか? 声が嗄れるまで叫び続けました。でも、どこからも
だれからも返事はないのです。
 
私は松の木です。
海辺に、一本だけ生えている松の木です。
私は、一人ぽっちです。
 
とても淋しいです。
 
泣かない日は、一日もありません。
 
 (本文より一部抜粋)
 

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講演を熱心にお聞きになっている方たちの中にも、奥さんや兄弟や子供たちを失った方たちが・・・
 

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傷んだ一本松が、必死に私たちを見つめている
 

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元気なころの一本松
 
感動的な講演会の様子でした
 
(掲載写真は、NHKニュース9の中から・・・拝借しました)